納骨堂建設の設計にあたって

納骨堂の設計にあたり、堂内に於ける基本事項として下記の点をご確認ください。

納骨壇の種類と注意点

納骨壇は間口によって、奥行きや高さが異なりますので専門スタッフに確認が必要です。

天井高及び排煙窓について

天井高は納骨堂の広さに比例しますが3.5m以上が理想的です。
屋根付の納骨壇の場合、2.5m以上となる場合もありますので、窓の位置にご注意下さい。

湿気対策

多湿環境はカビを発生させ納骨壇の品質の維持に影響を及ぼします。
窓や換気扇、除湿器やエアコンの設置、防水工事の他に地階納骨堂の建物ではドライエリア等もご検討下さい。

堂内照明

堂内照明の位置は納骨壇の通路上が理想です。

納骨壇/御内仏 灯篭配線

ニッケンでは納骨壇や御内佛の灯篭の電源ボックスの配置を図面化し、設計資料として活用していただいております。
納骨壇や御内佛の灯篭の電気スイッチは堂内照明スイッチと同じ場所の集中スイッチがおすすめです。

 

床面仕上げ状態

納骨壇施工にあたり床面仕上げ水平を理想とします。 尚、納骨壇灯篭の電源ボックスは床面より突起しないよう埋め込みを必要とします。 増設工事分はキャップ仕舞いとなります。

 

 

 

納骨堂建設の一般的な手順

 

建設委員会の発足
納骨堂・位牌堂の必要性と気運の高まりを背景として総代会等にて建設委員会を設け広報に努めます。

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他所納骨堂の見学・資料収集
近隣の既設納骨堂・位牌堂を出来るだけ多くの方々と見学する事は大変意義深いものです。
建物の構造や間取り、利便性、納骨壇の大きさや品質、配置等の他、永代供養や一時預かりなどの貴重な参考資料が得られます。
更に加入冥加金や加入状況など出来るだけ踏み込んだ具体的なテーマをもって臨むとより効果的です。

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趣意書の作成配布
納骨堂・位牌堂の概念を得た上で、趣意書を作成し広報に努めます。
必要性とその意義をご理解いただき 建設の時期、建物の構造や完成姿図(パース)の他、納骨壇の数、加入冥加金(納入金)など、上記の要旨全てを含むパンフレットの作成をお手伝い致します。

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基本計画の設定

建設に当たって最も基本的な設計の仕様は、納骨壇一基当たりの大きさと数量です。
納骨壇の大きさや配置の方法によっても若干の差はありますが、間口50cmの納骨壇の場合 1坪(3.3㎡)当たり4基の配置になります。
それにより建設費用や納骨壇費用が策定され、一基あたりのコストの具体的な数字が自動的に決まります。
納骨堂の生命線である納骨壇の選定は、この基本設計の段階で決定されることをお勧めします。
弊社納骨壇をご採用いただく場合には 規格品の並べ置きではなく、建物とのオーダー部分も多く、建物設計段階での決定は、納骨壇配置や御内仏の設計など、設計士と綿密な打ち合わせができます。

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予算案の検討
具体的な工事仕様が確定した段階で、建設工事や仏具工事の見積を収集し予算案を検討します。

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加入冥加金(納入金)の決定
加入冥加金は地域によって大きな差があるのが実情です。
最も重要なことは、納骨堂の規模や納骨壇の品質との整合性です。
加入冥加金の決定要素には、納骨堂費用の他に地域性であると考えられます。多くは近隣の他寺院などを参考に検討されることをお勧めします。
詳しくは、ニッケン専門スタッフにご相談下さい。

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建物設計・監理
設計者は施主から示された条件に基づいて、専門的見地から施主と綿密な打ち合わせを重ねながら本設計を完成します。
設計者は監理業務まで担うの事が一般的であり、経験豊かな設計者が必要不可欠です。

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工事の発注契約
工事は大きく分けて【 建物工事・納骨壇工事・仏師工事 】です。各々専門的な知識を有する為、発注契約は別々に行われることが一般的であります。
なお、各々の施工業者の選定に於いては、建築工事は数社選んで入札する場合が多く、納骨壇、仏師工事等の特殊工事は利便性や品質の優劣を重点的に比較し、主にご住職が主導的に指名されることが多いようです。

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工事
施工に当たっては、工事監理者(その設計者や現場監督)の監理の下に工程表に従い、関連業者と十分な打ち合わせを行いながら、互いに協調して工事を完成します。
施主は、定期的に工事監理者と打ち合わせされることが必要です。

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建物完成
竣工(建物引き渡し)は、行政検査や社内検査をもって、引き渡しとなります。
納骨壇・仏師工事は竣工後の施工が一般的です。